たかのりさんは、もう5年以上
同じ職場で働いています。
なのに周りの評価はあまり芳しくなく、
自分でも不甲斐なく思っています。
最近も落ち込むことがあり、
なぜ同じようなことを繰り返すのか
自分でもほとほと嫌気がさして
心理セラピーを受けることにしました。
たかのりさんの落ち込む原因は
このくらいこのことはできると思うのに、
いつもどこかで失敗しては
誰かに手伝ってもらう羽目に
なってしまうことです。
本来なら自分一人でも
できる内容にも関わらずです。
しかし、セラピストに話しているうちに
何か自分一人の力で
やり遂げてはいけないような気がすること、
自分が最後の最後でわざと
失敗しているような気持ちさえしてきました。
心理セラピーの中でたかのりさんが
今の職場で感じる感覚と似たような感覚が
どこから来ているのか思い出すことになりました。
すると浮かんできたのは
中学生のころのお父さんとの場面でした。
たかのりさんはお父さんと
腕相撲をとっていました。
たかのりさんが本気を出して勝負をしたところ、
お父さんに勝つことができました。
ところがです。喜んだのもつかの間、
お父さんの態度が急に変わりました。
機嫌が悪くなり、
遊ぶのを突然やめてしまったのです。
たかのりさんは、その時とても不安な、
悲しい気持ちになりました。
そしてショックのあまり、
「お父さんに勝つと自分は嫌われる。
これからは、お父さんには勝たないようにする」
と心に刻んだのです。
その後、自分が何かで
物事を成し遂げようとする時に
いつもブレーキがかかり無意識に失敗したり、
達成する手前で集中力が途切れたり
するようになったのです。
たかのりさんはセラピーの中で、
お父さんに向けて自分の悲しみや
ショックだった気持ちを伝えました。
そして、十分その気持ちを味わった後で、
自分はもうお父さんに嫌われても
自分で失敗することはしない、
と再決断をすることができました。
たかのりさんにあったビリーフは
<成し遂げてはいけない>
というものでした。
これは自己重要感に関するビリーフ
の一つです。
そのビリーフを持った人はたかのりさんのように
成功や達成の一歩手前で失敗し、
最後までやり遂げられなかったり、
途中でなぜか興味を失ったり、
すぐに「自分にはできない」
などとと思ってしまいます。
このようなビリーフができる原体験として、
たかのりさんのように成し遂げたこと
(遊びの中で親に勝ったこと)により、
逆にデメリット(嫌われる等)
を感じたことがあげられます。
他にも
・完璧主義の親から「お前は何一つできないやつだ」
などと言われて育った
・失敗ばかりを取り上げて非難された
・成功して目立ったらいじめられた
・親からほめられて最後まで成し遂げたことがない
・成し遂げた時に親が悲しんだり寂しそうにした
(「親の役割をとってはいけない」と感じた)
・成し遂げた時に親(または親友)が離れていった
・失敗した時にだけ親が自分の方を振り向いてくれた
などがあります。
その後のたかのりさんは、
任された仕事を最後まで
やり遂げることができるようになり
自信を持って働けるようになりました。
このように最後まで
やり遂げられないことが多くてお悩みの方、
目標に手が届きそうになると
失敗したりやる気を失ってしまう方、
気になっておりましたら一度
プラチナバリューメソッドをお試しくださいね。