私はよく本当の自分がわからないと思っていました。
本当の私ってどんな私?
長年探し続けていた感覚です。
その「本当の私」や「私自身」というのがよくわかる
人の心のしくみを最近知りました。
心は三層構造であるというものです。
三層構造の上部は頭(=思考・顕在意識)
中央は無邪気な子供の状態(=感情・潜在意識)
下は自然体の自分(=自分の最高の状態)
というのです。
少し違う表現で教えてくださるカウンセラーさんもおりました。
指しているものはおおよそ同じものと私に感じられています。
上部はペルソナ
中央はインナーチャイルド
下部は魂(=ハイヤーセルフ)
です。
いずれにしても、
私達が社会生活で人とやり取りしている自分は主に頭の部分です。
理性的・論理的に考えたり
コミュニケーションを取っていることがほとんどです。
そして「ペルソナ」という表現で表しているのは
社会的な役割を演じている自分です。
会社員、教師、母親、部長、カウンセラーなど
地位や肩書、役割としての自分です。
その役割を維持するために
頭の部分で人や社会と関わっています。
ただ、頭やペルソナそのものが「私自身」ではもちろんありません。
それは自分自身のほんの一部分であり
その下には無邪気な子供の自分の状態である感情と
自分でも気づいていないことの多いインナーチャイルド、
さらには本来の自分(魂、ハイヤーセルフ)というものに
支えられています。
ここでインナーチャイルドという言葉は
無邪気な子供の状態の一部として、特に
子供の頃の傷ついたままになっている
ネガティブな感情を持つ自分を指しています。
インナーチャイルドは
頭のはたらきで覆われていると気づきにくかったり
頭ではなかなかコントロールできないものでもあります。
本当はやってみたいのに怖気づいてしまう。
言い返したいのに言葉を飲み込んでしまう。
たいしたことないのに怒りが爆発してしまう。
これらは全て
頭ではどうにもならないインナーチャイルドの働きです。
インナーチャイルドが、怖いよ、不安だよ、
と不快な感情を訴えているのです。
逆に頭で押さえつけてしまうと
多大なエネルギーを消耗したり身体を壊してしまう場合もあります。
しかしながら、そんなインナーチャイルドと
頭・ペルソナだけが私自身ではなく
さらにその奥深くに宇宙の叡智とつながっている
本来の自分(自然体の自分、魂、ハイヤーセルフ)
がいるのです。
それは、頭で考えたことや
インナーチャイルドの主張が及ぶ範囲とは
比べものにならないほど本当に広い視野で、
限定を外したあらゆるものと深くつながっている状態です。
その、奥深くにある本来の自分の主張や望みは
インナーチャイルドの声や頭の働きが強い時は
なかなか自分に届きにくいですが
頭のざわつきがなく心が静寂なとき、
緊張がなく心も身体も緩んだときなどに
ふと聞こえて来やすいと言います。
そして本来の自分の声に従って
インナーチャイルドも頭も
ずれることなく動いている時が
最も満足感の高い状態といえるのです。
ただ、そのように
本来の自分が土台になってはおりますが
もちろんそこだけが「私自身」ではありません。
私という魂が身体を持ってこの世に生まれて
家族や環境の中で生きた時間、経験がある。
宇宙の叡智とは比べ物にならないけど
自分なりに学んだ積み重ねがある。
本来の自分という土台の上に
喜びも悲しみもさまざまな経験を重ねてきた
無邪気な子供の状態、インナーチャイルド、そして頭の働き。
全てをひっくるめてが「私自身」であり
よりまるごとの、唯一無二の
かけがえのない自分なのです。