心の自立のためにできることとは?

 

心の自立ができているとは、

自分の心を自分で満たすことができること。

ちょっと慣用的な言い方をすると

「自分で自分の面倒が見れる」ということです。

ただし気分のいい時、嬉しい時はいいのですが、

思うようにいかず腹が立ったり、

落ち込んだりした時などに

個人差が出てきます。

嫌な気分になる機会は同じでも

自分で気持ちを立て直す人もいれば、

他の人に愚痴や文句を言ったり八つ当たりしたり、

声を荒げる、あからさまに不機嫌な態度を取る、

活気も表情も乏しくなる・・・

このような態度や様子になってしまう人もいます。

どちらの方が周囲はもちろん、

本人も気持ち良く過ごせるかというと・・やはり前者です。

 

 

 

ところで、以前、心は三層構造になっているとお伝えしました。

こちらの記事です。

嬉しい、腹が立つ、落ち込む、などは

三層構造の中間層、無邪気な子供の部分(=感情)です。

ここは理屈抜きに感じてしまう部分であり、

発生の有無はコントロールできません。

何かしらの刺激で発生した感情を、

その場にふさわしい言動や行動に移す、

または抑制することは頭の働きです。

三層構造の上層の部分です。

しかし、それだけでは心の自立に向かわないのです。

発生した感情は無邪気な子供と一緒ですから、

本当は表現したいし、わかってもらいたいのです。

それを、ただその場にふさわしい方法で

表現するのならいいのですが、

自分の頭で抑えつけられたり、

なかったことにするなどでどこかに追いやられてしまうと

影をひそめてしまいます。

ただし無くなるわけではありません。

見えない場所(潜在意識)へ移動しただけで、

自覚できないエネルギーとして

心のどこかでうごめいています。

それは、何らかの形で本人に影響を及ぼすようになっていきます。

なぜかいつも同じような状況でモヤモヤする、

不安や恐れを感じる、

自信がなくおどおどするなどです。

時には身体の病気として現れてしまう場合もあることでしょう。

抑えつけられた感情は表現しきれなかったエネルギーですから、

行き場を求めています。

だから、その人にとって不都合な感覚や

病気などとなって現れるのです。

 

それではどうすればいいのでしょう。

発生した感情を三層構造の一番下の部分

すなわち本来の自分、自然体の私・魂が、

わかってあげればいいのです。

悲しみや寂しさ等なら、

その感情をわかってあげるとともに

心の中で抱きしめてあげればいいのです。

悲しかったね、寂しかったね、と。

 

 

そのように自分に生じた感情を受け止めてあげること。

それがあることで感情は解放に向かいます

気が済んでいくのです。

なかなか解放されなくても

理解して受け止めることを繰り返すことが、

解放へと促進させていきます。

そして生じた感情をわかって受け止めた上で、

次に頭が感情に言ってあげるといいのです。

「今この場ではグッとこらえようね」

「相手に伝わるように言葉を選んで伝えてみようよ」などど。

 

 

心が自立していくためには

以上のようなプロセスを意識的にやってみることが効果的です。

このプロセスは「自分で自分の面倒をみる」という言葉と

ぴったり重なるように私に感じられます

これらが無意識にスイスイできると

心の自立の達人級といえますね。

誰にでも、いくつになっても感情はあります。

他者に話してわかってもらうことももちろん大事ですが、

一番わかってもらいたいのは自分自身です。

24時間一緒にいる自分が自分をわかってあげられることが

心の自立に一番大切なのです。