人を信用できないあなたにある(かもしれない)ビリーフ・6

 

まさおさんは会社を経営しています。

従業員も何人か雇っています。

しかしまさおさんにはある悩みがあります。

従業員のことを信用できず、

仕事を任せることができないのです。

そのため命令、口出し、叱責してしまうことが多く

従業員との関係性が悪化しています。

社内の士気も低下していく一方です。

 

 

そんな悩みを持ってカウンセリングに訪れました。

実はまさおさんは社員だけではなく

副社長である奥さんのことも信用できないと言います。

よくよく尋ねていくと、

人のことはほとんど信用していないと言うのです。

 

 

さらにカウンセリングを進め

まさおさんが人を信用できなくなった時期を聞いていきました。

すると子供の頃からだったと話します。

まさおさんのお父さんも会社を経営していました。

お父さんはまさおさんに、ことあるごとに

「人を信用してはいけない」と言っていました。

 

 

ある時、会社のお金が盗まれるという事件がありました。

お父さんはまさおさんのお母さんが犯人だと思い込み、

暴力を振るいました。

お父さんがお母さんに暴力を振るう場面を見て、

まさおさんは恐怖で一人震えていました。

 

 

まさおさんのように、どの人も信用できない、

人を信用するという感覚がわからないという人は

<人を信用してはいけない>

というビリーフを持っています。

このビリーフを持っていると

自分でコントロールすることが可能な

人物、お金や地位、立場、物などのみを

信じようとしてしまいます。

さらに追い詰められると

この世に信じられるのは自分しかいない

と結論づけてしまいます。

 

他にも

・嫉妬心が強い

・信用できない人、嫌いな人に近づいては裏切られることを繰り返す

自分の理想にあった「信用できる人探し」をする

・「人を信用しなければならない」

 「人を信用したい」という気持ちが過剰に強い

・反社会性、境界性、自己愛性パーソナリティ障害 

などの特徴があります。

 

 

このようなビリーフを持ってしまう

刷り込みの場面としては、

親に無条件の愛を求めても得られなかった体験や、

親に裏切られて傷ついた体験から

「人は自分を傷つける存在である」

「人を信用することは危険である」

と思い込んでしまうことがあげられます。

まさおさんのように親から

「人を信じてはいけない」と言われて育つことでも

このビリーフが刷り込まれてしまいます。

 

他にも

・態度を突然変える親を安心して信用できなかった

・親がすぐ約束を破る人だった

・親から裏切られた経験がある

・友人からのいじめや裏切り

などがあります。

 

 

まさおさんはセラピーの中で

お父さんが言ったことに対し、

「お父さんは間違っている、

これからは自分の信用したい人を信用する」

と宣言することができました。

気持ちの整理がつき、穏やかさを取り戻したまさおさんは

その後会社の仕事を従業員に任せられるようになり、

社内の士気もあがっていったとのことです。

 

 

あなたがもし人を信じられないと感じ

苦しんでおられるなら

どうぞプラチナカウンセリングルームにご相談くださいね。

きっとお力になることができます。