グッときました!『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』本レビュー

 

最近、とても素敵な本に出会ったので

ご紹介させていただきますね!

 

『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』

 

韓国の作家クルベウさんが書いた本です。

SNSで話題なり日本で4月に出版されました。

 

私が手に取ったのは最近なのですが、

まさに私のこと!?

私に伝えてくれているの!?

と思えるような内容ばかりです。

 

胸が詰まったり、

これからを応援してくれているように感じたり。

32のエッセイで仕事・恋愛・人間関係・生き方など

人生のいろいろな場面で感じる悩みに

寄り添うように書いてくれています。

時にはタクシー運転手がお客さんに、

時には母から娘へと語り伝えるように。

 

「はじめに」にはこう書いてあります。

 

「つらくても声に出せないあなたへ」

 

周りの人をがっかりさせないように、

大丈夫なふりをした。

弱い姿をみせたくなくて、

大丈夫なふりをした。

(中略)

つらくてもつらくないかのように。

悲しくても悲しくないかのように。

大変でも大変じゃないかのように。

そして自分で自分を苦しめる。

(中略)

あなたがあらゆる瞬間を

本当はひどく傷ついているにもかかわらず、

なんでもないようなふりをして生きてきたとしたら、

きっとすごくつらかったことだろう。

 

この本に収められた話が、

人知れず苦しんでいたあなたの心に寄り添って、

不安な気持ちを癒やすことを願う。

 

 

この「はじめに」だけでも、

胸にグッときてしまいました。

私を言い当てているように感じたからです。

 

 

 

 

本編である32のエッセイもどれも秀悦です。

そのどれかはきっと、いえ、たくさん

胸に刺さる言葉があることでしょう。

私は以下に紹介する部分を立ち読みして、

購入を決めました(笑)。

 

 

息子が父に聞いた。

やりたい仕事と安定した仕事、

どっちを選ぶべきだろうか。

すると、父は言った。

やりたい仕事をやりなさい。

人生においてやりたいことがあるのは大きな幸せだ。

(中略)

どんな結果が出るかは、

やってみてはじめてわかる。

前もって心配する必要はない。

 

やる前から

うまくいかなかったらどうしようと思っても、

その問いには何の意味もないよ。

 

うまくいかなかったとしても、

どうってことない。大丈夫だ。

もっとうまくやれることを探せばいい。

 

自分だけのレースを颯爽と駆け抜けていけばいいんだ。

 

人より人生が遅れる、って?

人生に早い遅いはない。

幸せに生きる人と、

そうではない人がいるだけだ。

 

ただ過ぎていく毎日の中で

生きる理由が見つからず、

自分が無意味な存在に思えるなら、

早く進むことは重要じゃない。

むしろ立ち止まらなければならない。

 

一度立ち止まって進む方向について

考え直すべき時期なんだ。

 

その瞬間は人より遅れているかのように

思えるかもしれないが、

永遠に立ち止まっているわけではない。

正しい方向を見つけ出して、

また力強く歩み出せるはずだ。

そして、幸せになるだろう。

 

他の人々とは少し方向がちがっていても

他の人々とは速度が少しちがっていても

他の人々とは考え方がちがっていても

幸せになるだろう。

(中略)

画一的な生き方をしなくても

おまえは落伍者ではなく、逃亡者でもない。

人生の目標に近い道を選びなさい。

 

それが心に情熱をもたらし

がんばり続けたいと思える人生を

生きられるようにしてくれるだろう。

 

”自分を生きる”ことを

力強く後押ししてくれるエッセイの一つです。

勇気を与えてくれるとともに、

とても繊細な感性を持っている

著者さんならではの優しい言葉が

この本の全面に散りばめられています。

 

 

 

 

そうそう、購入してから

今のワタシにとても必要な言葉を見つけたので

最後にそちらもご紹介させてくださいね。

 

あなたがトッポッキ屋の開業を考えているとしよう。

では何が必要だろうか?

成功する人々はこの世でいちばんおいしい

トッポッキのレシピを開発するために、

ありったけの時間をつぎ込むだろう。

(中略)

しかし、自分が目指す姿の本質に集中しなかったとしたら。

たとえば、トッポッキ屋を始めると決めたのに

きれいな皿ばかり探したり、

美しく包装する方法をひたすら研究したり、

(中略)

戦略を立てることだけに時間を費やしたり。

そんなふうに過ごしていれば、

成功からはほど遠くなる。

 

私が作家になると言ったとき、

周囲の人々は「本をたくさん読むべきだ」と言った。

作家になることの本質は

本をたくさん読むことだろうか?

そうではない。

読んだ人が共感して、

必要なときにまた読みたくなるような文を

書くことが本質だ。

しかし、本質に集中せずに、

作家は本をたくさん読まなければならない、

作家は知識を増やすために新聞を読むべきだ、

作家はたくさん旅に出て経験値を上げなければ、

作家になるには人付き合いを大切にして

コミュニケーション能力を高めるべきだ、

そんなふうに読書や旅、新聞、人脈づくりばかりに

集中していたら、いつまでも文章は書けない。

人々が何を望んでいるのかを考えて、

また読みたくなるような文章を書くことはできない。

 

もっともだ、と

思わず身を正すような気持ちになりました。

私には耳の痛い部分もある言葉です・・。

私も、悩みの解決や心の安寧を望んでおられる方に

カウンセリングで少しでも心が楽になり、

その人らしく輝くことができるよう

”本質”に磨きをかけてまいりますね!

 

ご興味を持たれた方は

どうぞお手に取ってお読みくださいね。